最強組織の法則その1
2015.05.13
ブログ
御堂筋税理士法人の才木です。
4月に読書したピーター・M・センゲの
『最強組織の法則』
~新時代のチームワークとは何か~
私の読力では読みこめていない面も多々あると
思われますが、それでも概念として理解し、
自事務所そしてお客様の組織デザインの視点では
とても参考になりました。
以下、まとめです。
第1章 管理から創造への飛躍
1.5つの鍵
①システム思考(ひとつの概念の枠組み)
全体のパターンを明らかにし、
それを有効に変えていくすべを人々に把握させるために、
この50年にわたって開発された知識とツールの総体。
②自己マスタリー
(ラーニングオーガニゼーションの精神的土台)
個人の視野をつねに明瞭にし、深めていくことを意味する。
エネルギーを集中し、忍耐力を養い、現実を客観的に
とらえるのである。
③メンタルモデルの克服
メンタルモデルとは、われわれの心に
固定されたイメージや概念のこと。
「組織的学習、すなわち経営チームが会社や市場や
競争相手に関して共有するメンタル・モデルを変えて
いけるかどうかにかかっている。この意味でわれわれは
計画を学習ととらえ、企業計画を組織的学習ととらえている」
シェルグループ、アリ―・デ・ジウスの言葉。
メンタルモデルに取り組む修練は、
内に鏡を向けることからはじまる。
自分の内にある世界のイメージを発掘し、それを表に出し、
じっくり精査するすべを学ぶのである。
④共有ビジョンの構築
リーダーシップに関して数千年ものあいだ幾多の組織を
導いてきた一つのアイデアがあるとすれば、それは、
達成すべき将来のイメージを共有することであるだろう。
何らかの偉業を成しとげた組織で目標や価値観や使命が
組織全体に浸透していない例をあげるのはむずかしい。
本物のビジョンがあれば、人々は学び、力を発揮する。
そうせよといわれるからではなく、そうしたいがゆえに。
共通ビジョンをつくるのに必要なものは、お義理ではなく
心からの参加と献身を育む共通の「将来像」を掘り起こす技術だ。
経営者たちはこれを習得するなかで、どんなに善意であれ、
ひとつのビジョンの押しつけは生産性を阻害することを学ぶ。
⑤チーム学習
チーム学習は、「対話」ではじまる。
メンバーどうしが個々のメンタル・モデルを棚上げして、
本当の「共同思考」に入るのだ。
チーム学習が肝心なのは、現在の組織では、歌人ではなく
チームが学習の基礎単位であるからだ。チームが学べなければ、
組織は学ぶことができない。
※第5のディシプリン
システム思考は、他の4つを統合する第5のディシプリン
といえる。システム思考によって全体がまとまり、
一貫した理論と実践の総和が つくられるのである。
システム思考の可能性を現実のものにするには、
共通のビジョンを築き、メンタル・モデルを意識化し、
チーム学習を進め、個人の習熟をはかる自己マスタリーの
訓練もまた必要である。
システム思考は、ラーニング・オーガニゼーションに
関する最も微妙な側面【個々人が自分自身と周囲の世界を
新たなイメージで眺めるようになる側面】の理解を助ける。
ラーニング・オーガニゼーションの核心には精神の変化が
ある→自分自身と世界との別個のものとみなす態度から、
世界とつながっていると見る態度へ。
問題の原因は、「よその」だれか、または何かから
来ているとする態度から、自分の行動が目の前の問題を
生み出しているのだとする態度へ。