御堂筋税理士法人創業者ブログ

御堂筋税理士法人の才木です。

 

先日、お客様のコックピット会議(毎月の経営会議)に

参加した時に感じたこと。

 

コックピット自体は、整備されており、

売上のセグメント(地域別、担当者別、得意先別、商品別)

も明確で、情報もそろっています。

 

そのような状況での問題点として

「○○県のAクライアントのB商品の受注額が

目標対比、前年割れ80%未満で大幅乖離。

そこで、過去5年間の推移を分析したところ

先月が最低額ということが判明しました。

これは大きな問題だと認識しています。」

という報告。

 

さて、この報告をお聞きして、皆さんはどう思われますか?

 

「よく、5年間の推移まで確認してくれましたよね。」

と感謝の意を表することでしょう。

実際、会議の場でもそのような雰囲気になりました。

しかし、事実をデータで分析することと、その現象が

起こった背景を推察することとは別なのです。

 

つまり、分析するだけでは、原因解明はできないのです。

この場合では、A社のB商品の受注トレンドが下がっている

というデータでの認識が一致できたのですが、

なぜ、そのような状況に陥ったのか?

さまざまな視点で考えることが必要です。

 

・A社以外のお客様のB商品のトレンドは?

・A社の発注担当者は一人か?複数人いる場合のシェアは?

・5年前のB商品の市場価値と現在の市場価値に変化はないか?

・発注するにあたっての条件(在庫状況、納期)に問題はないか?

・同業他社のB商品の売れ行き情報はどうか?

というような、お客様の立場に立って、

B商品を選ばなかった正当な理由は何か?

を追求しなければなりません。

 

つまり、コックピットによる数値での異常点(予期せぬ成果も含む)

を詳細に分析を進め、そのあと仮説のリストアップをし、

その中で、重要だと思われる仮説を検証する約束を

取り付けることが、コックピットの検証作業なのです。

その約束を議事録にまとめることになります。

 

したがって、分析という仕事は一つのプロセスであって

分析し、コンセンサスを得られる仮説を確認し、

その課題解決実行案の約束を取り付けることが

コックピット数値での検証ゴールといえるでしょう。

 


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