経営情報があると効果的な意思決定ができる。
2016.03.17
経営
コンサルティングに強い御堂筋税理士法人の才木です。
お客様の部門長会議。
目的は来期のチェックの仕組みについて。
工事部門の売上目標は4億円
工事利益率30%で工事粗利1.2億円。
当期の着地見込みは粗利1億円。
したがって、粗利増120%の計画です。
労働集約型のビジネス(工事受注・施工)
において120%は現状の延長戦計画では
達成できない場合が多く、
そのことも部門長も理解している様子。
そこで、部門長はじめメンバーの改善案は
高単価工事の受注・施工でした。
500万以上工事20件。
平均700万×20件×30%=4200万円
この作戦は、全体粗利目標の35%確保作戦となります。
この時点で、この作戦のウェイトが高まることが
明確になりました。
そこで、私が
「当期の500万超工事は何件?
その案件受注率は何%?」
と質問しました。
「ちょっと待ってくださいね。」
と案件管理のデータベースを検索。
「当期は、12件の受注実績です。
そして、500万超案件は28件ですので
受注率は42.8%ですね。」
では、20件受注に対する案件発生数目標は?
「20件÷0.42≒48件ですね。」
なるほど、では当期の28件の発生ルートを
確認してみましょうか?
というように、大型工事の案件発生目標数値をルート別に
仮説立てし、その仮説数値達成のためのプロジェクトも
決定することができました。
とても爽快な討議でした。
なぜなら、プロセス情報がきちんとデータベース化され
情報として蓄積できていたからです。
もしも、私の
「当期の500万超工事は何件?
その案件受注率は何%?」
という質問に対して、情報がなかったらどうなるか?
「いや~~。5件かな?いや10件はあったような・・・・」
というように、実態が掴めないまま議論が進まず
プロジェクトスタートまでの意思決定は
なされていなかったでしょうね。
ピーター・ドラッカーは
小企業の経営の要諦について
①明確な戦略
②トップのマネジメントへの専念
③経営情報システムの整備
の3つだとおっしゃっています。
まさに、この③経営情報が
この議論で役立ったわけです。
もう少し、議論を重ねて
このお客様のコックピット設計が
次のステップだと私自身の課題も
明確になりました。
やっぱり、経営情報は大切だと感じましたね。
よしっ!
コンサルティングに強い税理士法人 御堂筋税理士法人の才木でした。