孝経
2018.05.29
ブログ
「孝経」は、孔子が弟子の曾子に
孝道を説くという構成をとっていることから
孔子の作か曾子の作かと議論がありますが
我が国においては、坂上田村麻呂が
岩手県に築いた胆沢城跡から漆紙文書として
「孝経」の断片が出土されています。
弊社の人間学学習のカリキュラムとして、
入社2年目から3年目メンバーと、1年間、
「大学」「孝経」そして「二宮尊徳」「吉田松陰」
の生きざまを学習することとしています。
先月、今月は「孝経」を学習する月であります。
事前学習で孝経を読み直していると、
「孝経文献案内」が掲載されていましたので
ご紹介いたします。
1.孝行は、人生の始めから終わりまでを
一貫する生涯道徳である。
2.孝行は、天使から庶民までが
共通にする全民道徳である。
3.孝行は、天地人を貫く不変道徳であり、
世界の政治的安定をはかる政治道徳でもある。
4.孝行は、世代を繋ぐ行為規範であり、
個人的には奉仕行為であるが、
いずれ子孫によって奉仕される循環道徳である。
5.孝行は、男の行為であり、
天子、君主、家長など上位者が率先実行して
機能する垂範道徳である。
6.孝行は、決して服従道徳ではない。
正義の判断を優先し、反論や反抗をも
必要とする批判道徳である。
7.孝行は、親の死後は、
祖先崇拝を尊重する宗教道徳である。
「大学」で記されている、己を修め人を治める
根本原理としての三綱領(明明徳・親民・止至善)と
八条目(致知・格物・正心・誠意・修身・斉家・治国・平天下)をいう。
とも密接に関係しているため、とても腑に落ちる原則です。